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清掃、特に汚れ落としに関して。

  • 2009年6月22日 23:39
  • 掃除

洗車に限らず掃除の際に忘れないようにしている事があります。それは、汚れの原因は原則として「埃」と「水分」であるという事です。

私は以前、病院清掃をやっていました。そこでは、濡れたモップや雑巾で拭き上げる、というものではなく、「水を使わない」「水を排除する」「埃を残さない」を徹底した、病院という場所に相応しい清掃方式を採用して居ました。私としては皆さんの過ごす場所が清潔になれば良いなー、というお節介によりここで興味を持って欲しいと思っており、そして興味を持った方の為にこれよりその事をお話ししようと思います。

実は、コストを重視した清掃現場と言うのは、上記のような簡単なもの(洗剤くらいは使いますが)しかやらず、しかも短時間で終わらせる場合も少なくありません。しかし私が居た清掃現場では毎日の清掃でもそのように簡単な手法は取らず、1日6時間という勤務時間では下手をすると足りなくなるくらい丁寧にやって居ました。経営陣とは対立しますが(コストダウンが難しいため)、医師や患者からの評判は上々と、中々遣り甲斐のある仕事ではありました。閑話休題。

さて、その清掃方式というのは先程少し述べたように、兎に角「水」と「埃」を徹底的に除去する事を基本に置くものです。水と埃があれば短い期間で細菌や黴が増殖し、空気中に飛散してしまい、とても不衛生な状態となります。しかもそれらは黒ずみとなり、美観をも損ねてしまいます。 ではどうやって清掃を行うか。

先ず、特殊な布を用いて水を使わず乾拭きし、埃や靴等の汚れを取ります。乾拭きで取れない汚れがあれば、薬品を使って落とします。薬品には水分が含まれていますが、最低でも手で触っても判らないようにしっかりと拭き上げます。薬品は汚れを落とすだけではなく除菌も行う為、ほんの少し濡れているくらいであれば乾燥する間に菌が湧く事はありません。しかし、空気中の微細な埃が固着する原因となるので、結局のところ湿ったままにしておく事は厳禁です。

床、壁面、水周り、トイレ、等々……全ての場所において、水のみを使う事を原則禁じ、薬品を使って吹き上げた後、徹底的に乾かす事により「除菌」と「菌の増殖を予防する」、この二つを実現していたのです。また、原則禁じると言っても大掛かりな清掃では水を使う事がありますが、その場合でも業務用扇風機等を使用し、隅の方や隙間に入り込んだ水までも全て乾かします。

さて、水分の除去については大体述べました。次は忌むべきもう一つの敵、「埃」について少し詳しくお話します。

埃の発生というのは、抑える事は出来ても無くす事は不可能です。少なくとも世間一般の病院では無理であり、手術室ですら微細な埃が漂っています(人体に入っても影響のないレベルではありますが)。即ち、この場合は埃を抑える事も重視しますが、同時に埃が溜まり難く、取り易い環境を作り上げる事が重要になって来ます。

その一つとしてとして、病院清掃に於いては、「廊下を汚れ難くする」事が重要となります。今まで埃々と連呼して来ましたが、当然の如く不衛生の原因は埃だけではありません。靴による泥汚れ、カートによるタイヤ跡等々、廊下は手触り部分と並ぶ不潔な部分です。強力に固着した様々な汚れは大気中の水分と混ざり、容易に菌を増殖させます(そもそも、靴の汚れは最初から水分が混ざっていたりします)。ではどうするか。

「鏡面仕上げ」は一つの答えになります。ツルツルに磨き上げられたものには汚れが固着し難くなるという単純な理論です。病院清掃の場合、ワックスを塗り、傷が付けば汚れを取った上でバフ(磨き機)を掛け、少し痛んできたら表面のみ削って重ね塗りし、取れない汚れが目立ってきたらワックスを溶剤で溶かし剥離させ、まっさらの状態からまた塗り直す。このような行程をある程度のサイクルとする事で、埃や汚れが付き難い状態を作り出すのです。

ここまで述べた事は基本であり、実際は更に他の清掃行程がありますが、原則は同じです。家庭での掃除(拭き取り過程を含む)で水を使わない事は難しいのですが、意識しておくと掃除の仕上がりが多少なりとも違って来るかも知れません。また、次の掃除がやり易くなる事は請け合いです。

ところでこれは言うまでもなく洗車にも当てはまるのですが、その話はまた今度。